保育士歴10年以上、家庭でも子育て中です。
子どもと接していると、ありとあらゆる場面で『約束』という言葉が出てきます。
「あと1回遊んだら終わり、約束ね」
「約束できるなら、遊んで来てもいいよ」
僕は保育士なので、今回登場する『子ども』は比較的年齢は低め。
そうですね…4歳か5歳ぐらいまでが目安かなと思います。
でも考え方によっては、それ以上の年齢にも当てはまるかも知れません。
『約束を守る』というのは、大人になっても大切なこと。
そもそも『約束』ってなんだ…?というところから書いていきます。
子どもが約束を守らない【大人からの一方通行になってない?】
まず『約束』という言葉を、辞書で調べてみました。
1 当事者の間で取り決めること。
『goo辞書』より
「約束を交わす」「結婚の約束を破る」「子供に約束したことを忘れる」
2 ある社会や組織で、守るように定めたきまり。
「会の約束に従う」「舞台上の約束」「漢詩には平仄・脚韻など守るべき約束がある」
3 その実現が確実視されていること。
「社長の椅子が約束される」「将来が約束された人」
4 前から決まっている運命。宿命。因縁。
「前世の約束」
今回のテーマでは『1』を取り扱います。
『当事者の間』つまり、今回は『大人』と『子ども』のことを指します。
「○○する約束ね」などと、声を掛けることがあったとき。
その『約束』は、ちゃんと【当事者間】のものになっていますか?
大人からの【一方通行】になっていませんか?
子どもは『約束』の意味を分かっていますか?
もちろん、こういったやりとりを繰り返していく内に「約束って、こういうものか」「これが約束なのか」と認識していくものです。
もし『約束』という言葉を【大人の都合】だけで使っていたとしたら…。
それはもう、本来の意味とはかけ離れたものになりますね。
『約束』という名の『強制』になってない?
「さっき約束したでしょう」
「約束ねって言ったら「うん」って言ったでしょう」
これ、約束といえますかね?
『約束』という言葉を良いように使って、自分の意見を押し付けようとしているような気がするんですよね。
約束には最低限、お互いの【納得】【同意】が必要です。
このパターンだと『約束』という、一見正当な理由が付いているような感じがしますが、自分の『納得』を相手に強要してるんじゃないかなと考えられます。
繰り返しになりますが『約束』という言葉を使って『約束を守る』という場面を増やしていくことで、子どもは『約束』の意味を理解していきます。
ついつい便利に使えてしまう『約束』という言葉。
まずは大人が本来の意味を忘れないように、伝えていきたいものですね。
伝えるときは『分かりやすく』
冒頭に書きましたが、僕は保育士なので今回登場している『子ども』は年齢低め。大体、会話ができ始めてから、4~5歳ぐらいまでを想定しています。
『約束』を交えて、何かを伝えるとき。
【1つだけ】気を付けておくと、安心なポイントがあります。
それは『分かりやすく』伝えるということ。
もっと言うと『簡潔に、分かりやすく』伝えるということ。
伝える言葉、単語が増えれば増えるほど、子どもは理解できなくなります。
今、目の前にいる子どもは、どのくらいの文章量、単語の数なら理解できそうですか?
『約束』は押し付けるものではなく【お互いの理解】があって、初めて成立するもの。
『約束』という言葉を繰り返し使いながら、子どもが正しく理解できるようになると、子どももまた『約束』を本来の意味通りに、使えるようになることでしょう。
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