部屋の中でおもちゃが散らかっている。
よくある光景ですが「また散らかってる…」「片付けたばかりなのに…」「掃除するのもひと手間」と感じた経験が、この記事を読んでいる方の中にもいらっしゃるのではないでしょうか?
「部屋は散らかってるよりも、きれいに片付けられている方が良い」
「片付けができる子どもになって欲しい」
こう感じている方向けに、その思いに共感しつつも、別の角度からの見方を紹介します。
子どものおもちゃは片付け過ぎない?
1つのおもちゃで延々と遊ぶパターンももちろんありながら、そもそも何故、子どもは次々とおもちゃを出しては遊び、出しては遊びを繰り返していくのでしょう。
子どもたちを見ていると『飽きた』『他のおもちゃに興味が湧いた』というパターンが多いような気がします。
そして、今まで使っていたおもちゃは置き去りに…。
そこで「片付けて」と声を掛けたところで、すぐに片付けたことってどれだけあるでしょうか?
子どもの興味は、それどころではないんです。
「片付けたくない」というよりは「早く次のあそびにいきたい」という思いの方が強そうです。
そのタイミングで片付けの話をしても…という部分もありますし、じゃあ、いつ片付けの話をするんだよという意見もあると思います。
『片付け』に焦点を絞った話は、更に下にスクロールしたところで触れようと思います。
今回は『おもちゃは片付けし過ぎない方が、良い場合もあるかも知れない』というテーマでお話ししていきます。
イメージの継続ができる『あそびの再開』
ブロックや積み木で遊んでいるところを例にすると、分かりやすいかも知れません。
例えば、ブロックで車をイメージしてたくさん作っていたとしましょう。
時間帯はそうですね…夜、寝る前とします。
大人は時計を見ながら「今からアレを済ませて」「この時間になったら、コレをしよう」と頭の中でスケジュールを立てたり「あっ、もう寝ないと明日に支障が出そう」と判断したりすることができます。
ですが、子どもにはこのコントロールが難しい。
コントロールしてあげるのは、大人が手伝う他ありません。
時間が来たからといって、全てバラバラにしてしまうのはもったいない…というところから『片付け過ぎない』の本題に入っていきます。
作りかけの車はもちろん、また続きが楽しめるようにそのままにしてあげます。
じゃあ、他に作ってある車は?
もしかしたら、まるで駐車場に車が並んでいるかのように、1つずつ並べたいかも知れない。
片手に1台ずつ、両手に持って走らせたいかも知れない。
その子の頭の中では、これからどういう展開になっていくイメージがあるのでしょうね。
もしかしたら、言葉では上手く表現できないけど、大人には想像のできない世界が広がっているのかも知れません。
でも、今日は寝る時間になってしまいました。
作りかけのおもちゃ、周りにはバラバラと散っているブロックたち。
ある程度、片付けに誘うのは良いでしょう。でも無理強いは、効果的ではないかも知れません。
寝静まったあと、作り上げた車、作っている途中の車は並べつつ、バラバラになったブロックたちは、ひとまず元の箱へ。
これならどうでしょう?
子どもの世界観を崩さず『整理整頓』はできたのではないでしょうか。
こうすることで、またイメージを保ったまま、あそびが再開できます。
1つのことに夢中になって『遊び込める力』というのは、将来きっと役に立ちます。
役に立つ要因は色々とあるのですが、間違いなく『集中力』は身に付きます。
もちろん、片付けも大切にしたい
あそびの大切さも理解しながら、片付けもできるようになって欲しいですよね。
「片付けて」の一言で事が済むなら、誰も苦労はしないでしょう。
「片付けて」「片付けようね」と声を掛けるのは簡単です。
大人が他にできることはないでしょうか?
代表的なのが『一緒に片付けをする』こと。
次にできそうなことは、おもちゃを『片付けられる量』で準備しておくこと。
まずはこの辺りから、取り組んでみてはいかがでしょうか。
少しでも片付けることができたら、褒めてあげてくださいね。
「きれいになった、ありがとう」と感謝を伝えるのも効果的です。
状況によっては、様々なパターンが考えられると思うので、関わり方を色々と試してみると良いと思います。
上手に片付けをするというのは、結構レベルの高い話です。
この点に関しては長い目で見ながら、ちょっとずつ【できるようになったこと】を見つけてあげたいですね。
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